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自分の机に戻って、とりあえずパソコンを開いた。
「青木、何だって?」
興味なさそうな顔なのに聞きたいんだ、麻衣子さん。
「焼肉行こうって」
「焼肉??」
「うん・・・」
ちょっと顔が赤くなる。
「へぇ~青木と二人で焼肉ね~。青木もやるねぇ~」
麻衣子が、目を細めて嫌らしい笑みを浮かべた。
「そんなんじゃないしっ!!」
そう自分で言ったくせに、かなり意識している。
青木君と初デート?!
みたいなものだ。
でも、6時までまだ3時間もある・・・。
今日は残業だってさせてもらえないだろうし、長いなぁ…。
「ね~麻衣子」
コソコソッと麻衣子に話しかけた。
「なに?」
「何か手伝ってあげようか?」
私と麻衣子は、営業事務というおおざっぱなくくりは一緒だけど、グループが違う。
あたしは佐伯班。
麻衣子は中村班。
グループが違う同士で仕事の助け合いは、してはいけない事になってる。
案の定…。
「上から怒られるからいい」
やっぱりね。
やる事が無い……。あと3時間もずっとここに座ってないといけない。
辛い。
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