第二章∮秘密

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14歳にしては、少し低く て、本当に少年みたいな声だ。 サユは、少しだけ目を開いていた。 「あたし…また倒れちゃったんだ」 「サユ、大丈夫か?」 問い掛けると、サユは笑った。 ちょっと力無い笑顔だった。 「だいじょーぶ。いつものことだし、慣れてるよ」 なんで無理してまで笑うんだ。 いちいち、面倒じゃないのか。 人に気を使うのが面倒で、苦手な俺は、サユの行動一つ一つが不思議でならなかった。 「…サユはなんの病気なんだ?一見、元気そうに見えるのに」 聞いた瞬間、サユは戸惑った。 目線が外れた。 サユの肌はあまりにも白すぎる。 でも、青白いわけじゃなく、綺麗な真珠みたいな色だ。 布団から出ている腕だって、枝みたいに細いけど、飯はちゃんと食ってるって言っていた。 ならどうして…? こんなに元気そうにしてるのに。 「……秘密」 サユは、人差し指を唇にあてて、小さく、呟くように言った。 「なんで秘密にするの?」 「…言いたくないから」 なんで言わないんだ。 っていうか、人に言えない病名って、逆になに? 「サユ、教えろよ」 「嫌だってば」 サユは、俺と目線を外すどころか、背中を向けてしまった。 そんなに言いたくないのか? でも、知りたかった。
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