第一章∮出逢う

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「行くけど…お前もくんの」 「もちろん♪」 紺野は、ふざけてばかりいる、ちょっと問題児。 なのにテストでは、学年三位だ。 一位は俺、二位は雅美だが。 「…静かにしてろよ」 俺らは、裏庭へ歩き出した。 裏庭には、[小山サキ]が、もう来ていた。 雅美と比べると、やはり下だな。 可愛くはない。 パッとしない素朴な顔立ち。 「ぁ、あのっ…ずっと好きでした!!よかったら付き合ってくださいっ」 小山という、彼女は俺に交際を申し込んでから、ギュッと、強く目をつぶった。 いや…俺、彼女いるし。 「俺、入須と付き合ってるから」 小山は、しばらく黙ってから、「そうですか…」とだけ言って、一度頭を下げてから、どこかへ走り去っていった。 「衆介は、簡単に女をフルなぁ…」 紺野は、呆れたように言う。 「そんなことねぇよ」 俺だって、フルときはいつも、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。 生きているんだから、感情を持っていて、当たり前。 優しく断ったつもりだし。 「じゃ、俺用事あるから」 「えー!?遊びにいこーぜ!?」 強情に、俺を遊びに誘う紺野を、キッパリ無視し、歩き出す。 まだ、もうすぐ運命の出逢いがあるとはしらず…。 父さんの病院は、隣の町。 駅を出ると、
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