てふてふ。

経過

その日から、二人の距離はぐっと縮まった。
毎日、朗の仕事が終わったら電話がかかってくるようになった。

ほとんど説教みたいな、朗の真面目な話ばかりだったが、深雪は少しも嫌ではなかった。

むしろ、居心地が良いとさえ思えていた。

だが、朗の彼女探しは相変わらずで。
そして見つからないのも相変わらずで。
どうしたものかと、首を捻ってしまった。

彼女が出来たら、毎日のように電話でいないね。

何気なく、深雪はそう呟いた。

でも、俺らは俺らじゃん。

朗は相変わらず、真面目な回答で、深雪は予想はしていたし、実感もわかずそう言うしかなかった。