出会い。

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「えぇ!? もう駅着いちゃったよー!?」 長い髪を、ピンクのシュシュでまとめ、横に流し、 ピンクのワンピースに身を包んだ女の子は、携帯に怒鳴っていた。 周りで2人、心配げにその女の子を覗き込む。 「美嘉も由里も来てるのにー! へ?人数は大丈夫なの?……………うん。…うん。…分かった」 女の子は携帯を耳から離すと溜め息をついた。 「森って人から?」 「うん。彼女にバレたから今日来れないって」 2人が不安げに顔を見合わせる。 「でも、深雪! 今日の相手って森って人の先輩たちでしょ?」 「うん。今からその人たちの一人の電話番号送ってもらう。人数は問題ないって」 深雪、と呼ばれた女の子は、少し怒ってはいるが冷静に問題を処理していく。 森は、深雪の男友達の1人で、よく遊んでいたが、森に彼女ができてから疎遠になっていた。 森から先輩たちに女の子を紹介して欲しいと頼まれた時にも、まぁ森にしばらくぶりに会えるなら、と承諾していた。 「てかもう居酒屋で入って待ってた方が良いのかな?」 そう言った時だった。 『~~~♪』 深雪の携帯に着信が鳴った。 知らない、相手から。 それが、初めて朗と話した日。 まだ顔も知らなかった、友人の先輩朗と。
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