1.放課後の屋上

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 まず銀色のポニーテールに目を奪われた。  染めてる感じでもないし、ブロンドか? ハーフかクォーターの可能性が高い。  小顔に添えられるは、長いまつげにきりっとした瞳。桜の花びらのようなぷっくりした唇。  更に肌は雪のように白く、シミ1つない。  背丈は165センチくらいだろうか? グラビアアイドル並の肢体を制服で覆っていた。  しかも引っ張られて無理やり近寄らせられたため、柑橘系の甘い香りが鼻腔をくすぐってきた。 「……俺に声を掛けてたのか?」 「そう、あんた!  もう1度言うわ! 今日の放課後屋上に来なさい! いいわね!?」  耳元で大声出すな。  きーんってなる。  女の子はそれだけ告げると、俺のネクタイ服を離し、スタスタとどこかに歩いていってしまった。  まるで何も無かったかのように。  てかまだ返事すらしてないんだけど……  周りの視線も痛いので、俺はそそくさとその場を後にした。  ――
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