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CM終わりまで5…4…3…2…1…!
『皆さんこんにちわ。
私は今、柔道オリンピック決勝をこれからお伝えしようと思います
ご覧下さい。
観客席で見ていた方達は今だに興奮で床を踏む音が成り止まない状況です。
これから、この現象の原因とも言える方の決勝戦となります。
あ!!出てきました!!
中量級、-73級日本代表の”高山 恭介”選手です!!
彼は今大会で一回戦から準決勝まで、全てオール一本勝ちできてるんです!!
それも、どの試合も1分以内に勝負がついてるんです!!
正直に私も興奮しっぱなしです!はい!
あ!!もう試合が始まるみたいです!!
それではご覧下さい!!
日本頑張れ!!
高山選手頑張れ!!』
………………………
ここは北海道函館市のとある病院。
<個室X03号室>
患者名:高山 隆弘。
ピ…ピ…ピ…
(ガラガラガラ)
『失礼します。高山さん容体はどうですか?』
担当医がお節介にも、また見に来やがった。
『あー先生…いつも見に来てもらって悪いねぇ…こんな糞じじぃ、ほっといても構わないんだよ?』
医者に突っ掛かると息子が怒るので大人しく答えた。
『そう言わずに。ん?このテレビに出てるの息子さんじゃないですか?
オリンピックに出るなんて凄いですね。』
全く…早く出ていきやがれヤブ医者め…
『いやいや…調子にのるんであまり言わないでやってくださいよ。』
早くテレビをゆっくり見せやがれバカヤロー…
『またそんな謙遜を。それじゃまた見に来ますね。』
二度と来るんじゃねー…
『さて、やっとゆっくり見れる…本当にでかくなったな恭介…。』
…見てるか”雪菜”。
俺達の糞ガキがこんなにも立派に成長したぞ。
俺はちゃんとお前との約束を守れたかな。
俺はアイツを幸せにできたかな…。
…なぁ…雪菜よ…
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