file00_序章

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冒頭からこんなことを言うと支離滅裂な奴だと勘違いされそうだが。 または、なんだ支離滅裂な小説かとそのまま食わず嫌いされそうだが。 敢えて言わせてもらう。 俺は、これから語ることをまだ良く理解出来ていない。 (アニメなんかだと、ここでドーンっという効果音とともに語り手のアップになるだろう―) つまるところ、本当に支離滅裂になってしまう可能性があるということだ。 事の真相を十分に理解しないまま、他人にその事を語って良いかと問われれば。 多分いけないのだろう。 噂がその良い例だと思う。 語られていく中で内容が変化していくのは、皆が噂の真相をしっかりと理解していないからだろう。 だから噂なんだが。 ―不確な話。 そう、不確かな話だ。 俺がこれから語る話は、確かに不確かな話だ。 いや、そうであってほしい。 俺はまだ、真相にたどり着いていない。 そう思えて仕方ない。
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