酒巻社長の秘密の時間

9/11
前へ
/22ページ
次へ
  ハッとして、古城が顔を向けるとそこには…!!   茶髪で肩下までの髪を一つに結び切れ長の目をした男性。背は古城と同じくらいか。 そう、古城の兄だった。     「兄貴…!!」   うっかりしていた。カギを閉め忘れていたのだ。   だが、兄はカギを閉めると、驚く事もなく、スタスタと歩いてくる。     黒羽も動きを止め、兄を確認する。     「こんばんは。清吾のお客様、酒巻社長と同僚の方がいらしてると聞いたのだが、可愛い声が、かすかに聞こえてね。気になって来たんだ」   「兄貴っ…このことは…」    「わかっているよ。実は、仲間に入れてもらいたくて来たんだ」   「「え!?」」     兄は、ニコリと笑った。   「こんなに可愛い姿を、他人に言うわけないだろう。オレも仲間にしてほしいな。ね?酒巻社長?」     拓司は、古城の兄の顔を見ると慌てた。 だが、兄は拓司の顔を見ながら、こう言った。   「社長、大丈夫。絶対に誰にも言わないから。 可愛い声を聞かせて?」   拓司は、少し考えていたが、うなずいた。 見られてしまったからには仕方ない。     再び黒羽が拓司と繋がり、白濁を吐き出すと、今度は、古城の兄と変わった。  
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

390人が本棚に入れています
本棚に追加