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そんな恐れられる社長だったが
そんな彼の会社に、ずっといる社員たちがいた。
男性ばかりなのだが、年齢も社長と同じくらいか、少し下。
彼らは、なぜ、やめないのか…?
厳しいが、そんな社長を慕っているのか?
もちろん、その部分はあった。
仕事熱心な真面目な社長だからこそ、ついていける。そういう人たちもいた。
だが…実は、それだけではないようだった。
なぜなら、ある日のアフターファイブで、社長と話をしている時の様子が少し違った。
「社長、失礼いたします」
「ああ、ご苦労さま」
仕事が終われば、ごく普通の顔を見せる社長。
そんな彼の元に、ある社員が来た。
「社長、少し、お時間よろしいでしょうか」
「ああ、いいよ」
それは、黒の短髪に、社長より少し背が高い男性。
切れ長の目が特徴的だ。
「社長、そろそろだと思うのですが…」
「うん?何が?ハッキリと言ってくれなければ、解らないよ」
イスにかけたまま、社長は怒るわけでなく、普通に話す。
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