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「ほんなら輝一くん。君は何のために生きてるんや?」
「……」
「…って、それがわかったら世話ないわな」
「教えてください、神城(かみしろ)さん」
「…教えてください、ねぇ」
意味有り気に呟いた神城はトラックの運転手に目配せし、発進させた。
走り去るトラックを眺めつつ、輝一はホルスターに銃をしまう。
ああやって、ゴミのように運ばれていく死体を、幾度となく見てきた。
だからもう慣れているはずなのに。
今でもまだ、思わず目を伏せてしまう。
そんな様子を神城は見逃さない。
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