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僕らの組織、正式名称は『Nostalgia』。 総員数約8000人で構成され、それぞれ各国の支部に派遣される。 支部によって組織総員数は様々だが、僕らの所属している日本支部は約500人。 500人の中の2人が僕、輝一と師匠の神城だ。 たまに言われる。 そんなに人口を減らしたいなら組織員同時が殺し合いをして死ねと。 だから僕らはこう答える。 『ええ、もちろん死にますとも』 組織員は年老いて現役引退をしたり、怪我を負って使い物にならなくなると、速やかに処分される。 仲間に殺されて。 それでも、この組織への就職希望者は跡を絶たない。 若い頃に大怪我をして使い物にならなくなる事は例外として、まず基本的に60代までは安泰だ。 今では貴重となった食料品も滞りなく配給されるし、寝床も服も、何もかもを各地方支部が負担してくれる。 この時代で最も美味しい仕事だ。 しかし、組織員になるには全部で5つの試験をパスしなければならない。 人気が高いだけに、それなりに就きにくい職業でもあるのだ。
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