めぞん・ド・ミルフィーユ

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「じーさん、今日はとっておきの話持ってきたよ。」 人見知りの夕記だが、この老人にはすぐに素の自分を出す事ができた。 いつしか、このささやかな時間がお互いにとって掛け替えの無いものになっていたのだ。 そんな雲賀の訃報が届いたのは一週間前の事だった。 その雲賀の遺言を届けに来たという男性をよく見ると、なるほど目元がよく似ている。
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