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いつものBARに立ち寄り、
いつものカウンターに座り、
いつものマスターが、
いつものカクテルを作ってくれる。
そう、それが俺の夜の“いつも”の日常。
でも今日は違った。
いつもの俺の席には、白いピアスに赤い口紅の女が座っていた。
少し不機嫌ながらも、女の席から一つ空けて壁際の席に座った。
「いらっしゃいませ」
「マスターいつもの」
「かしこまりました」
女が俺をみる視線に気がつき、俺が目を向けると。
女はマスターの方に顔を向ける。
「ねぇ?マスター。彼のカクテル私にも頂戴」
「かしこまりました」
「あなた、ここの常連でしょ?」
「そうだが…」
最初は変な女だと思ったが、話していくうちに
彼女もここの常連で、よく俺を見ていたらしい。
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