偽りの平和

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「遅い!」 士官学校の滑走路に着いた4人を待っていたのは、かつてスコーピオン隊の司令官だったバーフォード中佐の怒号だった。 「訓練に遅れるとは何事だ!貴様等全員腕立て100回!」 「えぇ~~」 と言いながら皆が腕立てを始めていると、バーフォード中佐が俺のもとにやってきて。 「桐埼、君は別メニューだ」 と言って俺に耳打ちをしてきた。 「まさか、またあれに乗るとはなあ」 そうつぶやくと、俺は足早に格納庫の奥に向かった。 「修二、どうしたんだろう。耳打ちされてから顔つきが急に険しくなったよね」 「そうだよな」 「何時ものあいつじゃなかったね」 と口々に呟いていた。
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