降臨

11/19
前へ
/37ページ
次へ
僕はその本を手に取り、彼女に見せた。 「その名前、こっからとってはないよね?」 僕が優しく聞くと、彼女は「えへへー」と苦笑いを浮かべた。 多分図星だろう。 「ごめんなさーい。でも実はわたし、ここでの名前はないんです♪」 …んんん。 天使だから…なのかな。 「一応、名前はあるんですけど…。多分伝わらないんじゃないかなあ」 少し遠い目をしながら彼女はそう呟いた。 「そうなの?まあ一応教えてよ」 「分かりました!でも、文句言わないでくださいよ?ちゃんとしたわたしの名前なんですからっ」 「了解」 「えっと、ヤレイヌハヴイランテ…」 ちょ、いきなり激しいな。 「…ナワスホピロン…」 …。 「…サテルハメナパンツセンテイ…」 えっ、パンツ? 「…ヘンルマナトスレイシーズだゃん♪」 全然分かんないや。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加