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朝ごはんを食べ終わると、服を着替える。小学生の着替えなんて対して考えることもなく服に身を通してゆく。
カバンも持ち、準備は万端だ。
「じゃあ母親、行ってくるね」
「は~い。行ってらっしゃい。頑張んなさいよ」
「うん」
「はぁ~い♪」
玄関の扉を開けて外に出る。
「暑い…」
「ですね…」
学校への道をゆっくりと歩いていく。
まだまだ夏を感じる強い日差し。雲ひとつなく青々とどこまでも広がる空。わずかながらも心地よさを与えてくれる風。
それらが僕を包み込む。
なのに…。
「どうしてここにいるの!?」
僕が誰に向けて言ったか、なんてことは言わなくても分かるだろう。
「え、いや、あの…えへへへ」
「えへへへじゃないよまったく…」
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