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「何でもないよ。もう学校に行こう。歩きながら聞くよ」
「うん!」
この奇抜なコーディネートをしている天使と隣を歩きたくはないけど、仕方ない。
学校に向かいながら彼女の話を聞くと、どうやら学校を感じたいらしい。
まだ前の理由のほうがマシじゃないかと思ったけど、僕も天使の学校というものがあったら行ってみたいと思うだろう。
だからルイナの気持ちも分からなくもない。
僕はそのことについては深く考えてなかった。
家を出てから少したって学校に着々と近づいてきたころ、ちらほらと僕の学校に通う人たちも見えてきた。
「まずいな…」
今まで同じ歩調で動いていた足を僕が急に止めたので、一瞬遅れてルイナ止まってが振り向く
「なにがまずいの?」
「いや、僕のことをあまり知らない人にとっては君は姉に見えるかもしれないけど、友だちに見られたらまずいな、って思って」
僕の不安をのせたこの言葉に、ルイナは満足げに答えた。
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