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続けて母親はこう言った。
「信二の口からその言葉が聞けるとは思わなかったわ」
進歩できたんだよ。
「じゃあこんなのはどう?今度の運動会の徒競走で5位以上!」
運動会かあ。いいかもしれないな。まだ3週間もある。
僕の学校の徒競走は6人ずつ50m走る競技。すなわち、5位は最下位から二番目だ。
しかし…何かが足りない。確かに毎年ビリっけつの僕にとっては5位でもかなり頑張らないといけない。
でも5位でいいのか?中途半端にも程がある。やはりここは…
「母親…僕は1位を目指すよ」
「へ?」
さすがに母親は驚きを隠せなかった。
言った僕でさえも少し動揺している。でも、言わなきゃダメなんだ。
「僕は本気だよ!1位じゃないと母親の言ってることが理解できないかもしれない!」
僕は大声でいい放った。
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