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「で、でも信二。いきなり1位だなんて…さすがに無謀じゃない?」
「いいや!僕はやるよ!運動会で必ず1位になってやる!」
「信二…」
そう言って僕を見る母親の目からは、心配と不安、そして喜びが感じとれた。
「がんばりなさい。応援してるからね」
こうして、僕は運動会に向けて練習を始めることにした。
しかし、練習といってもただガムシャラに走るだけだ。僕にはそれしか思い付かない。
秘密の特訓としてみんなに内緒でやってるため、友達の手を借りるわけにもいかない。
そして1週間、僕はただ走っていた。
走り方なんて知識がゼロの僕が自分1人で分かるものじゃない。
「はあはあ。休憩しよう」
そして、体力も無いのですぐにバテてしまい、休憩の回数はかなり多い。
…ふぅ。こんなんで大丈夫かなぁ。
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