第一章

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私は3階と15階のボタンを同時に押した。 私は3階で、隆太は15階に住んでいるため、私は先にエレベータを降りる。 「じゃあ、また明日ね」 エレベーターが3階につくと同時に、隆太が言った。 「うん。また明日。」 私はそうこたえながら、エレベーターを降りた。 いつもの、パターンだ。 繰り返される毎日に休止符を打つエレベーターが閉まる音。 きっと、この先もこんな毎日なんだろうな。 平凡だけど、楽しい、隆太と一緒に、ちょっと幸せな日々を続けていくんだろうな。 そう、この日までは思っていた。
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