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前回のお話から一週間後のこと…、タケルはある建物の前に立っていた
ここはトーキョーの西部にある町、マルキュー
この町はとても広く、商店街や広場には多くの人々が溢れかえり、一言で言えば大都会
なかでも特に人が行き交う広場、スクランブル広場から少し離れた場所に一際目立つ赤い建物があります
「ふぅ……ここに来るのも久しぶりだな」
タケルはその赤い建物に入って行きました
ここはギルド“紅の旋律”
ギルドとは民間が経営する傭兵みたいなもので、人々から依頼を請けてそれに見合う報酬をもらいます
ギルド内にはランクがあり、上からS、A、B、C、D
ランクが高いほど高難度の依頼が来るのです
またSランクの者には称号――つまりは二つ名が与えられます
…とまあ、説明はこれくらいにして…
タケルはだだっ広いエントランスを抜けて、“受付”と書かれた看板がある横長の木製テーブルに向かって歩いていきます
そしてそこに座る受付の女性に話かけました
「こんちはっ、悪いんだけどミオって人呼んでくれない?」
「あの…どういった御用件でしょうか」
「俺も分かんないよ。呼ばれて来ただけだし」
「えっと…あの…?」
困惑する受付さん
と、そのとき、奥の扉から少女が顔を出しました
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