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「さあね、本当かも」
俺は気のない適当な返事をしたが、田中はそれを真に受けたらしく震えだした。
馬鹿には呆れる。
『それではゲームの説明を始めます。
これから皆さんには殺し合いをしてもらいます。
校内に隠された武器を見つけて自分以外のお友達を全員抹殺してください』
まだやるのか。
少し度が過ぎやしないか。
「おい、何なんだよ」
「け、警察呼ぼう」
一部の馬鹿は完全にパニくっている。
「あ、あれ携帯が圏外だ」
「私も……」
気づけばクラス全員が携帯を出して困惑していた。
んな馬鹿な……
「あっ……」
俺のもだ。
かなり演出が凝っているようだ。
『それではルールの説明を始めます。
学校から決して出ないで下さい。
一歩でも敷地から出た瞬間にGPSが衛星からの電波を受信し、腕輪が爆発します』
いきなり何を言いだすんだこの女は。
俺達を拉致る気か!?
まったく冗談にも程があるぞ。
どうせ教室のどっかにカメラが設置してあって、俺達の反応をくだらんテレビ番組で流す気なんだろう。
最近のテレビは視聴率のためには手段を選ばんからな。
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