eight.

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見上げた朔の頭上、高く高く、白い月が光っている。 無言の朔が、スッと右手を伸ばすと、 望の長い髪越しに、左頬を包んだ。 赤い目をした望が、朔を見上げる。 「…撃たれないから、泣き止め。」 疑いの眼差しで、眉間に皺を寄せる。 「あんたに泣かれると……なんか、困る。」 「…え…」 朔は親指で、望の頬に伝う涙をクイッと拭くと、 「あんたは、泣いてるより…」 望は朔を見上げる。 「怒って、ピーピー言っていた方がいい。」 「…ピーピーって。」 .
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