nine.

7/29
前へ
/539ページ
次へ
古ぼけた木の扉の前で、小さな鍵とにらめっこを続けて、10分ー… 鍵穴と鍵までの距離、数センチ。 ここに来ていいのかな… 借金のためだけど… アイツは…大也を殴った奴らの仲間で… 炊き出しに突然現れて、大声を出して、メチャクチャにしちゃうような奴らの仲間で… …なのに、どうして… アイツは、こんな… 助けてくれるような事を してくれるんだ… ガチャ… 突然、開いた扉から顔を出したのは、 「何してるの?さっきから。」 巻き毛に、プルプルの唇をした… 「えっと…まこと…さん?」 「…何よ。と言うか、中に入ってくれない?そこにいつまでも立ってられると、不審者だから。」
/539ページ

最初のコメントを投稿しよう!

704人が本棚に入れています
本棚に追加