nine.

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…聞かなきゃ…良かった… なんで、あんな事聞いちゃたんだ… メチャメチャ、バカ… 望は、無造作に置かれた黒いソファに鞄を置くと、そこに体を沈めた。 溜め息をつく。 コンクリート剥き出しの天井を眺めながら、下の階から聞こえる、まことの声が嫌でも耳に入って来る。 “ひとりだけ、客じゃない彼女がいた” 引っかかる言葉が何度も何度も頭に浮かんでくる。 うー…聞いてどうする? そんな事聞いても意味なくない? …でも、気になる… 次の瞬間、扉のノブをひねっていた。
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