nine.

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「だってアイツ、高いでしょ?デートだけでかなり取るんじゃない?」 望は考えを巡らせていた。 ホストって… お店で飲んだり騒いだりするんじゃないのかな… 「出張ホストだから、デートにキスに…Hが大体セットでしょー?何十万だよー?」 ちょっと…待って待ってっ 衝撃的発言がたくさんありすぎて、ついていけない 「なに、あんたパパからお金出してもらってんの?」 興味津々に聞いてくるまことの背後の扉が開き、 「…うぃーす。」 ゾロゾロと楽器を抱えた人達がフロアに現れ、まことの話は一時中断された。 物珍しい目で、制服姿の望をチラチラ見ていく。 「店長ーっ!助っ人連れて来たよーっ」 髪をツンツンに立てた、人懐っこそうな男の子がまことに駆け寄り、 「ファミレスのバイト先で一緒の子なんだけど、手伝ってくれるって…」 望に気付いた彼が、目を丸くして、 「…誰?」 「あー、朔ちゃんのお客さんだよ、涼太くん。」 「はぁ!?女子高校生でしょ?朔先輩、そんなとこまで範囲広げてるんすか?」 興味津々に望の顔を覗き込むと、 「…うわっ!すっげー美人じゃん。」 「ほらっ涼太っ!仕事仕事!」 まことにせかされ、涼太はスタッフ室へと向かって駆け出した。 「あっ店長ー!彼女ね!助っ人っ」 涼太は出入り口を指差しながら、姿が見えなくなった。 望は嵐のような出来事に、目が回りそうだった。 「…あのー…」 出入り口から、可愛らしい声と、小柄な女の子が顔を出した。
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