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「あー助っ人の子ね…」
そこまで言うと、まことの動きが止まった。
「相原 繭(まゆ)です。今日、1日お手伝いに来ました。」
にっこり笑う笑顔が眩しくて、望は目をパチパチとまばたきを繰り返した。
ちらっと横を見ると、まこともそんな様子で、
「あ…どうもありがとうね。」
ショートボブの栗毛でかなり色白の彼女は、いかにも守ってあげたいタイプで、
「ちょっとちょっとっ」
手招きするまことに、恐る恐る望が近づくと、
「…なんですか?」
「あの子だよ。あの子。」
「あの子?」
まことは、本人に気づかれないように小さく人差し指を動かして、繭を指差した。
「朔ちゃんの唯一の“彼女”」
え…
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