704人が本棚に入れています
本棚に追加
「ゆうき…?」
いたっけ…いたような…
いないような…いたような…
「あぁっもぅ!望はいっつもそうなんだからっ。カッコイイ先輩くらい、チェックしないとっ!」
力説する千佳の横で、健人が大きく溜め息をつく。
「望は、お前と違うんだよ。」
千佳は健人の発言に頬を膨らせて、ギャーギャーと反論する。
面倒くさそうに健人は頭を掻くと、
「…ああーそろそろ、部活行くわ。じゃあな、望。」
望は去っていく健人に、ヒラヒラと手を振ると、まだ言い足りない様子の千佳の肩をポンポンと叩いてなだめた。
「あいつっ!望だけに、“じゃあな。”って言った!ムカつくーっ。」
望は小さく溜め息をついた後、
「はいはい。」
微笑みながら再び肩を叩いた。
最初のコメントを投稿しよう!