two.

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「…はぁー…さむっ。」 赤いジャケットを羽織って、降りてきた望はカゴを腕にかけ、 「…あ、れ?」 白いポケットティッシュの山の中に、赤い袋が2つ。 望は若干ビビリ気味にそれを摘んで、目の前で凝視すると、 「…ほっ…カイロ?」 ヌクヌクさん。カイロ。ミニ。 望はカゴを見てから、辺りをキョロキョロと見回した。 「え?なんで?」 自分の回りをクルクルと回っている望に、野上が声をかける。 「どうかした?」 「…あ、野上さんですか?コレ。」 ヌクヌクさん、カイロを一枚野上に差し出すと、 「わぁーっ気が利く!望ちゃんっ。4月だってのに、夜は寒いよねー。」 そう言って袋を破り、取り出したカイロを勢いよく振る野上を望は無言で見つめていた。
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