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「…おい…」 自分の脇腹を直でマジマジと見てくる女に、男は若干引き気味に、体を引いた。 女はそんな様子に、目線を上げて男を見つめると、 「…ちゃんと消毒しないと、腐る。」 容赦なく消毒液を吹きかける女を顔を歪めながら見下ろす。 血を拭うと、顔を出した傷を見て女は見上げた。 「…病院いった方がいいと思うけど。」 何で出来た切り傷なのか、 痛々しい脇腹はまだ血が滲んでいる。 「…るせぇ。」 Tシャツを無理やり下ろす男の手を制して、女は傷を塞ぐようにテープを貼り、ガーゼを貼り付け手際良くTシャツを下ろした。
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