0人が本棚に入れています
本棚に追加
中学の時、怠衡と話したことを思い出していた。
「運命…か…」
空を仰ぎながら、呟いた。
空は曇っていて、まるで自分の心を映しているようだった。
脇をどんどん同じ学校の生徒か通りすぎていく。
暫く(しばらく)して、また歩き出した。
「おはよー葵くん」
「ああ、おはよう」
クラスの女子が挨拶してくる。
その女子は少し遠くで
「キャー( 〃▽〃)葵くんと話しちゃった。やったぁ」
などと話していた。
俺は、チヤホヤされるのがあまり好きではなかった。両親が芸能人だから、容姿が悪くないこと分かっていた。だからこそ見た目だけでチヤホヤされるのが嫌いだった。
見た目で人を判断する奴が大嫌いだった。
「彼方、おはよ」
「ああ…怠衡か。おはよ」
「彼方くん昨日のしくだいやったかい?」
「また忘れたのか?お前」
溜め息をつく
「だってよ、久し振りの休みだったんだぜ。普通遊ぶだろ」
「はぁ、まあいいか。後でなんでいいか?」
「サーンキュ。恩に切るぜ彼方」
怠衡は走って教室に向かっていった。
「彼方っちおっはー」
「おはようですね。マネージャーさん」
「彼方っちに耳寄りの情報が」
「?なんです耳寄りの情報って」
最初のコメントを投稿しよう!