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幼少の頃
遊んでいてふと気が付くと自分が何処にいるのか全くわからなくなっていた
帰り道もわからなく、兄様を呼んでみるがもちろん返事はない
見たことのない景色
だが、光が差し込みキラキラと宝石のように輝く魚たち
風になびく虹色カーテンのような海藻
まるで絵本の世界みたいに美しく幻想的な世界
しかし、闇が訪れると、暗く冷たい不気味な海底へと姿を変える
ギラギラと光らせ岩影からコチラを伺う深海魚の目
海藻の林も真っ黒な影となりゆらゆら揺れる姿はとても不気味
岩影に隠れながら身体を強張らせ、ただただじっと待つ
声を出して泣いてはいけないと本能的にわかった
怖かった…寂かった…
どれくらいの時間が過ぎたのだろう
もうこのまま朝を迎えず海の泡となってしまうのだろうか
そんな不安と恐怖で小さな胸は張り裂けそうになった![image=457920798.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/457920798.jpg?width=800&format=jpg)
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