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「は？」
唐突にでた言葉はそれだけだった。
疑っているわけでもなかったが、これだけ幼い子供が現実にそんな状況にあると考えるとやはり、現実味を帯びてはこない。
ただ、
「冗談だ、そんなに気にするな。」
子供は笑いながら言った。
しかしその笑いの裏に何もないと思えるほど自分は脳天気ではない。
さっきの言葉は明らかに本当のこととしか思えなかった。
「気にするなと言っただろう」
怪訝そうな顔付きで覗かれては困ってしまう。
そんなに変な顔でもしていたのだろうか。
そんなことを思い更に黙り込んでしまう。
「俺の名前は榊原尚人(ｻｶｷﾊﾞﾗﾅｵﾄ)だ、好きによんだらいい。」
子供も流石に苦笑いで気を使っている。
偽名だろうか、とも思ったがそれを聞くのは躊躇った。
「尚人だな、分かった。」
だからあえて平静を装って答えたが、この子供はどこまで見破っているのだろうか。
「そうだ。」
と尚人が言ったその時だった。
ﾊﾟｧｧｧｧ･･･ﾝ
と大きな銃声が響いた。
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