1169人が本棚に入れています
本棚に追加
/69ページ
.
春がいなくなった次の日。
荷物ごとなくなっているのに気付いて慌てふためいた俺は、先ず春の住んでいたアパートを訪ねてみる事にした。
携帯には勿論何度も掛けたさ。
でも、コール音はするけれど春は出ない。
メールだって全部こっちからの一方通行。
だったらもう、探しに行くしかないだろ。
何があって春が荷物毎いなくなったのかは分からないけど、とにかく探して捕まえて。
だって、俺はとっくに覚悟決めてんだ。
いつの日か、帰る所なんか無いって言った春。
だから残り少ないこれからの時間はせめて俺が、春が永遠の眠りにつく最後の瞬間まで…
傍にいるって。
.
最初のコメントを投稿しよう!