冒険の書を作る

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「とりあえずギャグ小説の始まり方じゃねぇな」 「はあ?それより、地下二階の宝箱の部屋のあいつ、リストラされたらしいぞ」 「えっ まじ?何しでかしたのあいつ」 「あいつの持ち場ってあいつ一体だけだったろ。同僚と会話もできないし調べられても返事できないしで発狂したんだと」 「あーでも気持ち分かるわ。だって最近の勇者ども、目の前の屍 調べすらしねえもん。どうせいつも同じメッセージだからってよ」 「最近じゃ必要最低限のタルやツボを壊す奴も少ねえらしい。それがクールなんだとか」 「wikiでも見ながら冒険してんだろ?アイテムの入った奴ばっか壊しやがって。昔の連中なんか見つけ次第破壊してたよな」 「村人に向かって投げつける奴すらいたな。だいたい無傷だけど」 「てか、そいつ発狂してどうしちゃったの?ボスにいきなり襲いかかったとか?」 「いや、もうなんか暇すぎて宝箱の中に入ってみたら出れなくなったらしい。で、宝箱を補充しに行ったスタッフにバレたんだと」 「ミミックさんかよ。てかあの宝箱の中身って確かせいすいだったよね。やばいよね屍にせいすいは。えっ、てか死なない?死なないそれ?いやもう死んでるけどさ」 「いや、幸い宝箱に中身は入ってなかったらしい。が、発見された時にはかなり衰弱してた……おっと」  
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