第2章

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『このラーメンうまいっすねー。』 『チャーシューもかなりうまいっす。』 僕達二人もかなりのラーメン好きだ。 『ところでお前ら、この部に入ってちょっと後悔してるやろ。』 『全然そんなことないっすよ。』 僕は顔の前で手を振って答えた。 『みんな下手くそやったやろ。うちの部員はほとんどが野球もソフトも知らんヤツばっかなんや。まぁ俺もやけどな。』 『え~、でも鶴川先輩かなりうまかったですよ。』 北条が少し大声で言った。 確かに鶴川はうまかった。その他だとキャプテンの小森、2年の右近が目立っていた。 『俺はこう見えて中学時代はサッカー部やったんや。今より30キロくらい痩せてて、県選抜に選ばれるくらいのエースストライカーやったんや。』 『マジっすか!すごいっすね!でも、ソフトボールも普通にうまいっすよぬ。』 北条が言った。普通にうまいの普通っていう言葉が余計だが。 『一応小学生の頃にほんの少しだけソフトの経験があってな。まぁこう見えて運動神経はいいから。』 笑顔で自慢気に話してくる。 でも確かにこの人は何をやっても無難にこなせるくらい運動神経がいい人だと思った。
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