どりーむソフトボール

第３章 二人の夢とは

部活が休みの日になると二人でよくバッティングセンターにいったり、公園でキャッチボールをした。
僕は大きく振りかぶって投げる。それを北条が座って捕っている。
たまに北条がサインを出し、それに僕がうなずいたり首を振ったりして、プロ野球の真似事みたいなことをしていた。

そう実は僕はピッチャーがやりたくて、北条はキャッチャーがやりたかったのだ。
しかし、二人ともそこまでレベルは高くなく、部活でバッテリーを組めるほどではなく、他の部員には内緒で練習をしていた。
まぁ練習といってもほんの遊び程度のものだが。

この秘密のバッテリー練習の時の二人のテンションはかなり高く、他の部員に普段見せるような表情ではなかった。

『よし、それじゃあ次のバッターは四番松井な。』

プロ野球選手を相手にシュミレーションしたりしてピッチングをしていた。今思えば小学生レベルのお遊びか。

しかし、この練習(遊び) をするのが一番楽しくて、何よりも真面目に取り組んでいた。