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『俺ら甲子園とか行けねえかなぁ。』
僕はそのころから何度も北条の前でこうつぶやいた。
『マジで俺らのバッテリーで甲子園行きたいよなぁ。』
北条もかなりやる気になっていた。
二人ともかなり野球が大好きだった。いや、野球がというより、ピッチャーとキャッチャーが大好きだったのかもしれない。
ただ二人とも自分たちのレベルは分かっていた。この部の中でさえ投げさせてもらえるレベルではない。
ただこの【俺らバッテリーで甲子園】という想いは日に日に増すばかりだった。
いつの日か二人にとっての叶うはずもない“夢” になっていた…。
ただ毎日がむしゃらに投げていた中学一年生のこの頃は…。
二人の“夢”、
バッテリーで甲子園
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