第一章

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放課後は体育館に一応部活紹介を聞きに行くことにした。 サッカー部、野球部、テニス部、陸上部…。色々な部活のキャプテンが一年生に向けて一緒に頑張ろうなどとメッセージを送っている。時には熱く、時にはクールに。 僕はボーっとその話を聞き流していた。しかし、次の部活紹介を聞いて僕に衝撃が走った。 いかにも冴えない顔つきのキャプテンが出てきた。声も小さく、あまり元気はない様子であった。 『ソフトボール部です。僕たちは部員が6人しかいません。人数が足りなくて試合は出来ませんが楽しくやっています。経験がない人でも大歓迎ですので、みなさん一緒にソフトボールをしましょう。』 周りの男子からは少しバカにしたような笑いがこぼれる。でも僕は、 『おい、北条!ソフトボールやろうぜ!』 興奮して声が大きくなってしまい、周りの何人かの生徒がビックリした症状でこっちを見ている。しかし、北条は違う表情で僕を見ていた。
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