第2章

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第2章

今日はどんよりとした曇り空だ。そんな中僕の心の中は雲ひとつない快晴だ。となりで真剣にグローブを選んでいる北条もきっとそうに違いない。 今日は週末で、僕は北条とソフトボールのグローブを買いに来ていた。この店は大型のスポーツショップで品揃えもかなり豊富だ。 『どれにしようか迷っちゃうなぁ。』 北条は目を輝かせながらグローブを選んでいた。 『せっかく親から小遣いを前借りしたんだし、いい物を選ばないとな。』 僕もかなり真剣に迷っていた。お腹が痛いのを我慢してずっとグローブとにらめっこしている。お腹が痛くなるのは僕の癖だ。本屋に行っても、服屋に行っても必ずといっていいほどお腹が痛くなる。 そんなこんなで結局2時間かけてグローブを購入した。二人とも2つずつ購入した。普通のグローブとそれと… 帰る時にはかなり雨が降ってきた。グローブが濡れないように急いで帰宅した。 家に帰ってからもずっと新品のグローブを眺めてにやけていた。雨のせいでせっかくのグローブでキャッチボールできないのが残念だが。
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