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その日は半ドン授業で、部活に入っていない俺は昼間の駅のホームに立っていた。
朝のラッシュ時と比べ、人影もまばらなホームは驚く程静かで、通過して行く貨物列車の音がひどく目立つ。
快速電車の到着まであと二分。
その時、ホームへ続く階段を下りてくる足音があった。
足取りのおぼつかないその中年男に、思わず眉を寄せる。
真っ昼間から酔っ払いかよ。
くたびれた中年男はホームをふらふらと歩く。
その場にいた人間は、皆一様に顔をしかめた。
……たった一人を除いて。
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