誘惑

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「先輩からさっきバスでもたれかかられたときは…ちょっとドキドキしました」 嬉しそうに笑う佐伯。 …俺は、ちょっとイタズラ心に火がついた。 「そう…俺にねぇ…」 男を誘ったことも、乗ったこともない。 けど、女との情事に興味を持てない俺は、男ならどうなのか…と密かに考えていた。 「せ、先輩?」 佐伯の健康そうな唇を指でなぞる。 佐伯の顔が熱いのが分かる。 佐伯となら…出来るかもしれない。 「じゃあ、俺を試してみる…?」 ソファーがギシッと軋む。 佐伯の膝の上に乗る。 顔を寄せると、佐伯はよけいに顔を真っ赤にさせた。 いい兆候だ。 俺は、恥ずかしがる佐伯を見て何だか嬉しくて、楽しんでいた。 .
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