誘惑

16/18
前へ
/23ページ
次へ
「…先輩…どーしよ…」 「ん?」 俺は佐伯のことを引き寄せると、急に俺の大腿部に違和感を感じた。 「佐伯…お前……」 もしかして、と繋げる前に、佐伯から俺の懸念が事実であると告げられた。 「たっちゃい…ました…」 「お前……あー…もう馬鹿」 元カノでたたないなんて言うからよっぽど重症なのかと思えば…。 「ですよね……スイマセン」 俺は佐伯のそれを見ると、わずかながら膨らみが分かる。 「お前…元々ゲイだったとか?」 千晴の言葉に、佐伯は俯いてた顔をガバッと上げて首を横に振った。 「違いますッ!それは絶対あり得ません!!」 「じゃあ、なに俺に欲情してんだよ」 俺も人のことを言えた立場じゃないが、あまりにもアッサリと問題が解決してしまったので、佐伯の好みが元々男だったのではないかと疑ってしまう。 佐伯は気の抜けた俺の肩をガシッと掴んだ。 .
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加