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春休み。
暇だ。
何しようかな?
学校まで
サイクリングするかな。
よし!
行こう!
自転車を走らせること20分。
到着。
あれ?誰かいる。
キキーッ
あぁ何で
ブレーキの音がするんだよ。
「あっ!すみません。」
「いや。いいけど。」
「学校ですか?」
「え?」
「暇だからサイクリング。」
「そうなんですか。」
「湊高校の生徒ですか?」
「うん。まぁ。」
変なやつだな。
「何年生ですか?」
「2年。になる。」
「じゃあ、一緒ですね!」
「2年なの?」
「はい!」
「ってか、何してんの?」
「学校を眺めてました。」
「転校生か何か?」
「いや、違いますけどぉ」
「ここに通ってるんだなぁって」
「はい?」
やっぱり変なやつだな。
「いや、暇だから。」
「来てみただけ。」
「ふーん。」
「じゃあ、また。」
「待って!名前は?」
「風音 爽です。」
「ソウ?」
「はい!」
「俺は桜川 未央!」
「桜川さん……それでは。」
「じゃあな。」
何で名前なんか聞いたんだ?
俺は何をやってるんだ?
風音 爽 ……
不思議なやつだな。
笑ってるのに
目が笑ってない。
みたいな表情してた。
やっぱり変なやつ。まぁ帰ろっ
あぁ!
なんであいつの事を
考えてるんだ?
今、俺は自分の部屋にいる。
帰ってきて約30分。
あいつの事をずっと考えてる。
マンガやらゲームやら
やってみたけど
頭から離れない。
「なんなんだよ……」
ひとり呟く。
不思議な雰囲気をした人。
変わってる。
でもかわいかったな。
ちょっと待て。
あいつ同じ学年って言ってた。
見たことあったけ。
あんなにかわいかったら
気づいてるはず。
だと思う。
見た記憶ないし、
風音って苗字も
聞いたことない。
まぁ明後日になったら
わかるか。
明後日……
やべぇ!
準備してねぇ!
やっとかなきゃ。
準備を始めると
自然と考えなくなった。
だけど……
頭の片隅に
いつもあの笑顔があった。
「やっぱ、忘れらんない。」
できるならもう一度会いたい。
1人
呟きながら考えた。
風音 爽
なんで
こんなに気になるのかな。
変わってて不思議でかわいい。
もう一度
ちゃんと話してみたいな。
そんな事を考えながら
始業式を迎えた。
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