黒き訪問者

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俺の会社は大きくもなく、小さくもない普通の中小企業。 そこで働いている俺はどこにでもいる平凡なサラリーマンというやつだ。 「はぁ…」 会社に行く前は自然とため息が出る。 きっと会社に行きたくないんだろうな、俺。 俺のため息の正体は課長。 周りの同僚はみんな優しいし、人間関係はそれなりに良好だと思う。 でも課長が厳しい人で、少しでもミスを見つけると、ここぞとばかりに責め立てる。 俺は「仕事が遅い」「重要な書類なのにミスがある」と、何かと理由を付けられ、いつも怒られていた。 まぁ俺が悪いんだけどね。 でも怒り方が尋常じゃない。 課長が何も文句を言えないように頑張ってはいるんだけど、気持ちと仕事の完成度は比例しないもので。 今日も課長に怒られて1日を終えるのかと思うと、俺の足取りは重くなってしまっていた。
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