風が吹けば、桶屋が儲かる。

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A 「風が吹いた。」 B 「桶屋が儲かる。」 C 「なんで?」 B 「よく言うじゃない。風が吹けば、桶屋が儲かるって」 C 「なんで?」 B 「なんでって…なんでだろうね。そんなのわかんないよ」 C 「なんで?」 B 「わからない物はわからない!でも…そうだなあ。例えば、風で桶が飛ばされちゃうから…じゃない?」 C 「なんで?」 B 「風が強ければ、桶もとんでっちゃうでしょ。…あ、でも外にはおいとかないか。」 C 「なんで?」 B 「桶を使うとしたら、お風呂場とかじゃない?うちには無いけど。」 C 「なんで?」 B 「うちは、桶じゃなくて洗面器を使ってるもの。そもそも、最近は桶なんて使ってる人、 少ないんじゃないかな」 C 「なんで?」 B 「さあ?」 A 「桶とは、液体を入れるためのものだ。風は、自然に吹くものだ。」 C 「なんで?」 A 「風が吹くと、砂埃が舞う。砂埃は、目に入る。そして目が見えない人が増える。」 C 「なんで?」 A 「目が見えない人は、三味線をはじめる。三味線の皮は、猫の皮である。猫が減る。」 C 「なんで?」 A 「猫が減ったことにより、鼠が増える。鼠は、桶を齧る。」 B 「桶屋が儲かる。」 C 「なんで…?」 A 「ありえなくはない因果関係、それこそが、」 B 「桶屋が儲かる。」 C 「なんで…なんで、『なんで』…?」 終わり
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