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レシピ
『社長、無理いって申し訳ありません。3月いっぱいで会社辞めさせていただけませんか?』
『なにか不満でもあるのか?なっちゃん、なんでもいってくれよ』
『不満なんて一つもありません。私店持ちたいんです。その用意のためにも…どうかわがまま聞いてやってください』
と私は頭を下げた
『そこまで言われたらな…新しい子いれるから引き継ぎしてくれるかい?』
『はい!ありがとうございます』
私はデスクにつくと胸を撫で下ろした
『なっちゃん、辞めるって…俺のせいじゃ…』
『安西君のせいじゃないわ。私ね雑貨屋したいの。そのために一歩進もうと思って』
安西君は私にコーヒーをくれた
『雑貨屋か…なんとなくなっちゃんらしい夢だな』
『現実にしてみせるわ』
『まあ俺はフラれた身ですからね。店にジェラシーかな。でも応援はします!』
『ありがとう』
冷たい風の日だったけど、窓からの日差しは少し暖かかった
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