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早くもなく、遅くもない。一定のスピードで真直ぐと的に向かって飛んでいく圧縮玉。
鮮やかな蒼に近い色をした球体と的の距離が30cm程となった時、玉がボコボコと乱れ始め――小さな、それでも2メートルはある爆発が的を襲った。
第1闘技場は、風船・水・爆弾が破裂……または爆発した様な、交ざった破裂音が響き渡るだけであり。
誰1人として、声を放つ者は居ない。
皆が共通する事は。誰1人として、爆発を見逃した者が居ない事実。
この場に居る全員が、その眼で――【落ちこぼれ】と呼ばれた男子生徒が魔法を発動した瞬間を目にした。
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