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(ふむ、このまま時間を無駄にするのはアレじゃし。“久し振りに儂だけて料理を作ってみる”かのぉ?)
気絶した皆を部屋の隅に移動させたミレシェルアは、袖を捲り、大きな冷蔵庫の扉を開く。
中には沢山の種類と食材が入っていた。
(作るのは良いが、料理は何にするか大事じゃな。“コチラではイタリア料理”みたいな料理が殆どじゃしな)
この世界の料理はトマトやスパゲティー等と言った食材を良く使った料理ばかりである。
別に米やいろんな食材が有るのにも関わらず、“イタリア系”の料理が食べられている。
そして、ミレシェルアは“そっち系”の料理が殆ど作れないのだ。
この世界でも“普通に食べられている料理”で作れるモノと言えばハンバーグ等程度である。つまり肉類。
(仕方ない、この世界では食べられていないモノだが作ってみるかの)
それから一時間近くと、ミレシェルアは1人で料理を作ったのであった。
作った料理を食堂に運ぼうと考えたが、料理は沢山と作り大変である。
魔法で一気運ぼうか考えていたミレシェルアだったが、丁度良いタイミングで、とある者がこの場にやって来た。
「帰って来ていたのですか? ミレア」
訓練場で部下達と特訓していた、長男であるシャルスこと、シスコンであった。
いや、長男であるシスコンこと、シャルスである。
丁度良いタイミングで現われた彼は、ミレシェルアを見つけて気分が最高らしく、ニコニコとして歩いて来た。
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